お題目がいちばん

2024/03/15

 

 「テレビ漫画を見ていましたら、殺し屋の台詞に「覚悟をしな、お前はこれで おだぶつだぜ」というのがありました。「おだぶつ」とは、南無阿弥陀仏を縮めたものですね。また「念仏でも唱えて待っておれ」などというのもあります。いずれも、相手に死期が来たことを告げるのに用いられる言葉ですが、どうしてそんな風に使われるようになったのでしょう。日本人の信仰の一つとして、死に臨んだ時に阿弥陀仏の名を唱える「念仏」が根づいていますが、どうして阿弥陀さまなのかといいます心、諸仏の中でも阿弥陀仏が未来仏の代表とされ、私たちが死んでからは、西方極楽浄土でこの仏に見えるとされてきたからです。現世にこうして生きている私たちの仏”現在仏の代表はお釈迦さまなのですが、もはや現世に希望の持てなくなった人々には、来世の阿弥陀さまが代わって絶大な魅力を持った仏さまになるというわけです。娑婆を卒業したら次は弥陀の浄土へというわけですね。ところで、自分の信仰する仏さまをただー仏にしぼり、不断に「南無阿弥陀仏」とだけしか唱えない宗旨が出てくるのは、中世以後のことです。
 しかし大切なのは「南無妙法蓮華経」と経典の題目を唱えることです。仏教徒は仏・法・僧の三宝を唱えるのが本来であって、妙法蓮華経にはその全てが具わっています。お芝居では亡くなる時には「南無阿弥陀仏」を用いますが、お願い事や感謝する時にはには「南無妙法蓮華経」がよく用いられますね。どうでもいいと思うより、全てに感謝しながら生き続けることが最高の教えですね。「南無妙法蓮華経」

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